About Model United Nations

模擬国連とは

模擬国連は国連の会議をシミュレーションします。

S8303609.JPG模擬国連会議は文字からもわかるように、国際連合を始めとする国際会議のシミュレーションを通じて、国際問題の背景や対立点を学ぶ開発教育です。参加する一人一人は、一国の大使(またはNGOや国際機関の代表)としてその会議の議題に対して政策を立案し、その国の利益の追求を決議案の採択を通じて目指します。この過程において、参加者は担当した国の利益が何かを考え、また対立する国と如何のして合意を得るのかを考える必要があります。国連会議では、各国が平等に1票を有しているため、各国は自己の利益を最大化するためにも他者との対話を必要とされます。そして担当する国の利益を通すために交渉を進めて行く事となります。

「否定」ではなく「相互共存」を学び、国際問題の解決策を探求します。

DSC00788.JPG前述の通り、国連会議では、作成した決議を投票行動によって採択します。こうした対話システムは、1つの国の単独の利益を追求するだけでは、決議は採択することができず、必然的に各国は対話を求められます。100か0かのゼロサムゲームではなく、51対49の利益分配の駆け引きを行うのが、模擬国連です。これは国連会議が毎年行われ、繰り返されることで、短期的利益以上に長期的利益が注目されていることにもよります。仮にある年の会議である国が他の国を論破し利益を独り占めしたとしても、翌年、他の国により仕返しの可能性が高く、そのため、外交交渉では礼儀と節度を守る交渉姿勢が求められます。否定ではなく、いかにして各国が共存をするのか考えるのが模擬国連です。

実践的スキル獲得の場としての模擬国連

DSC00826.JPG模擬国連は交渉を行う活動です。自己の担当する国家やNGO、国際機関の利益と不利益を分析し、そのうえで、その利益の最大化と不利益の最小化を目指して交渉を行います。
 交渉を行う上で、論理的思考、相手を説得する技術、人前で話をする能力、大人数の人々をまとめる力などさまざまなスキルを実践的に獲得する機会となります。
 模擬国連出身者の中には、学生の頃に模擬国連を通じて得たこうしたスキルを糧として、実際に国連職員やNGOスタッフ、弁護士、外交官などの役職で活躍している人々も多くいます。

模擬国連の歴史

m42378.jpg模擬国連は1923年にハーバード大学にて始まった活動です。設立当時は国際連合はなく、国際連盟であったので「模擬国際連盟」といっていました。世界初の全世界をカバーする国際機関の役割をシミュレートを通じて理解することにその目的があったようです。
 日本では1983年に上智大学にて当時教授であった緒方貞子氏を顧問としてその前進となる活動が始まり、今では日本中の大学、高校で行なわれています。また世界では60カ国以上で行なわれており、アジアだけでも模擬国連に関する国際大会が中国や韓国、シンガポール、台湾などで行なわれております。日本でも1991年に第一回アジア模擬国連大会が開催されております。

【リンク】
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